1. はじめに──“安物買い”ばかりだった僕の話
昔の僕は、生活に必要なモノを選ぶとき、とにかく「安ければいい」と思っていた。100円ショップ、ワゴンセール、タイムセール品。安さを正義として、できる限りお金をかけずにやりくりすることが美徳だと感じていた。
でも気づけば、そんな「安さ至上主義」の生活に、どこかストレスを感じていた。壊れやすい、使いにくい、見た目にときめかない。買ってはすぐに後悔するモノたちに囲まれて、生活はどんどん“効率”ばかりを追い求めるようになっていた。
そんな僕が「ちょっと良いモノ」の価値に気づき、生活が大きく変わった話を今日は書いてみたいと思う。これは、贅沢の話ではない。ほんの少し自分を大切にするための、“ちょっとした選び方”の話だ。
2. “ちょっと良いモノ”との出会い
きっかけは、ある日ふと立ち寄った雑貨店だった。何気なく手に取ったマグカップ。値段は1,800円。いつもの300円のマグよりだいぶ高い。でも、なぜか「これ、毎朝使いたい」と思った。手に持った感触、ちょっと厚めの飲み口、マットな質感。すべてが心地よかった。
それまでは「安いほうが得」と信じて疑わなかったけれど、このマグを買ってから、僕の朝が少しだけ楽しみになった。毎朝、コーヒーを淹れてこのマグで飲む。ただそれだけのことが、忙しない朝の中で心を整えてくれる習慣になった。
“ちょっと良いモノ”には、そんな力があることを初めて実感した。
3. 安さより「気分が上がるか」で選ぶようになった
それから、モノを選ぶ基準が変わった。「安いから」ではなく、「これを使うと気分が良くなるかどうか」。
もちろん、無駄遣いをしたいわけじゃない。でも、“ちょっと良いモノ”は長持ちするし、使うたびに気分が上がる。それって、むしろコスパがいいんじゃないかと思うようになった。
例えば、以前は安いペンを何本も買っていたけれど、今は1本500円の書き心地の良いペンを大切に使っている。昔は1000円の時計を使っていたけれど、今は5000円のシンプルで上品な時計を身につけている。
「安さ」だけを追わない選び方をするようになって、自然とモノとの付き合い方も変わっていった。
4. モノを変えたら、習慣も変わった
面白いのは、“ちょっと良いモノ”があると、そのモノにふさわしい行動を自然ととるようになることだ。
良いマグを手に入れたら、インスタントではなくドリップで淹れてみたくなる。書き心地のいいノートとペンがあれば、自然と日記を書きたくなる。良い靴を買えば、歩き方や姿勢にも気を遣うようになる。
つまり、習慣を変えたければ、まずモノを変えるのが近道だということだ。
5. 僕が実際に買ってよかった“ちょっと良いモノ”たち
ここでは、僕が実際に買ってよかった「ちょっと良いモノ」をいくつか紹介する。
■ 今治タオル(フェイスタオル)
ふわふわで吸水性も抜群。顔を拭くだけで、なんか丁寧に暮らしてる気分になる。
■ ジェットストリーム多機能ペン
書き心地が最高。手帳にもメモにもこれ一本。気持ち良く書けるってこんなに違うのかと驚いた。
■ 無印の超音波アロマディフューザー
寝る前にお気に入りの香りを焚くと、深く眠れる。習慣化することで、夜の気持ちの切り替えもスムーズに。
■ サーモス 真空断熱タンブラー
飲み物の温度がキープされて快適。氷が溶けにくいから夏もストレスフリー。洗いやすいのも嬉しい。
■ 足枕(低反発タイプ)
これを使い始めてから、足のむくみが取れて朝がスッキリするように。デスクワーク多めな人にはぜひ。
■ センサー付きLEDライト
トイレやクローゼットに設置すると便利すぎる。夜中に照明のスイッチを探さなくて済む。
6. 毎日がラクになる「ちょっと贅沢」のススメ
“ちょっと良いモノ”を選ぶというのは、自分に「これでいいよ」と言ってあげる行為だと思う。無理して高級品を揃える必要はない。でも、100円よりも500円のほうが、自分を大切にできるなら、その選択は“正解”なのだ。
しかも、良いモノを持つと無駄な買い物が減る。買い直しもしないし、余計なストレスも抱えない。結果として、経済的にも精神的にもお得だったりする。
自分にとってちょっと贅沢なものを、月にひとつ取り入れる。それだけで、人生がほんの少しずつ好転していく感覚がある。
7. おわりに──今日を変えるのは、ほんの小さな選択
“ちょっと良いモノ”を選ぶようになってから、僕の毎日は明らかに変わった。些細なことかもしれない。だけど、その些細なことが積み重なって、自分の心の余裕や、生活の質を底上げしてくれた。
無理して大きなことを変えなくてもいい。まずは一つ、自分のために“ちょっと良いモノ”を選んでみてほしい。例えば、今日のコーヒーを淹れるマグカップでもいい。
その選択が、あなたの明日をちょっと良くするかもしれない。
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